ニシへ東へ。


山と着物とビールをこよなく愛する四十路ライター・ニシの日記です。徒然なるままに日暮らし、パソコンに向かって仕事のこと、山のこと、あれこれ思ったことを書き散らしています。
by toshizo-Ni
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フリーライターの適性

ときどき、考えることがあります。「フリーライターに必要なものってなんだろう」

久しぶりに、考えるきっかけがありました。自称ライターらしき人のツイートで『日本に「ライター」と名乗る奴はゴマンといるが、自分ほど美しい文章の書ける人間は何人もいない」みたいなのを見たのです。

…へえ。この人は、ライターの適性条件は「美しい文章が書けること」だと思ってるんだ。

だって、フリーライターに重要なのは文章力じゃないから。いや、文章力は必要な条件のひとつだけど、たぶん優先順位が低い。もし美しい文章をかく力が重要なら、私はとっくに別の職業についているはずだ。10年以上仕事を切らずに続けてこられるわけがない(笑)。ついでにいえば、文章力が適性条件なのは作家センセイだろう。そしてその条件は、努力では身に付かない。

私たちライターは文章だけ書いていればいいのではない。むしろ文章を書く以外の作業のほうが長い。企画を考えたり、取材をしたり、文献や資料を調べたり。書いた原稿を確認して、必要があれば取材先に確認を取ったりして。そして、「仕事である」ことを考えれば、いかに間違いなく、納期に遅れることなく進めるかが大切なのだ。

私が思う、ライターの適性条件。大切なのは「調整力」ではないかと思う。多くの場合、いくつか重なっている仕事を、スムーズにしかも確実に回していくための段取り能力。段取りが悪ければ仕事はどんどん詰まり、慌てて作るものはやっつけ仕事となる。深く考えず、急いで書いたものが良いものになる訳がない。

「人ときちんとコミュニケーションがとれること」も大切だろう。どんな仕事でもひとりではできない。編集さんだったりカメラマンだったり、取材先の相手方なども。相手に不愉快な思いをさせずに、主張をうまく通す、重要な話を聞き出す。気持ちよく仕事ができれば、いいものができ、次にまたこの人と仕事をしよう…というモチベーションになる。文章に関しては、テニヲハが間違いなく使えて、伝えたいものが正しく伝わるように言葉を選ぶ能力があればいいだけのことだと思う。

…なんだか、ちょっと不快なツイートに、勝手に噛み付いてしまいましたわ(笑)。
誰に何を聞かれたわけでもないのにね。ふふ。
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by toshizo-Ni | 2011-08-25 18:01 | ぼやき。 | Comments(4)
Commented by ぜいぜい at 2011-08-25 21:16 x
ニシさんの言いたいことすごくわかりやすいです。ライターさんだけじゃなく、仕事って一人ではできないもの。それを、自分の才能?だけひけらかして、そこだけに力点おいてもねえ~そこまでの過程を軽んじる人は、しょせんそこまでの人でしょう。
Commented by ニシ at 2011-08-25 23:33 x
>ぜいぜいさん
はい。ときどきいらっしゃるのです。
文章がうまければライターになれるのだ、と思っておられる方。
原稿を書く以外の要素が実は大事だし、仕事となれば面倒なことも嫌なこともある…というのが、分からないものなのですよね。

…考えてみたら沢や岩も同じで、岩をうまく登れればいいだけではなく、
アプローチとか下山とか、ロープワークのほうが
ずっとずっと核心だったりするんですよねえ。
Commented by juqcho at 2011-08-26 00:00 x
自分ほど・・・はともかく、でも文章力(文章に対する感性)はやっぱり大事ですよね。後世に残るコンテンツを目指すならば。

そこは努力だけではカバーできないもの、「才能」という言葉が幅をきかせる世界。

ん?なるほど、やっぱりそれは作家の世界観なのかな?コメントを書いているうちに自分も考えが深まったような気がします。
Commented by ニシ at 2011-08-26 21:56 x
>juqchoさま
文章力、才能が必要なのは、やはり文学=作家センセイの世界だと思います。
たとえば通常の登山のガイドブックでは、
文章の美しさより、分かりやすさ、そして正確さが求められますよね。
登山を題材にした小説や文学ならば文章力、でしょうが。。
…ああ、分かりやすい文章をかくのも、実は才能のうちかもしれません。
で、私はその才能は、多少あるのかも、と自負していたりします(笑)。
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